うつ病と診断された保育士さんが冷静に取るべき正しい休職の流れ

命を預かる重圧、同僚や保護者との人間関係、たくさんの仕事量…保育士はたくさんのストレスにさらされています。

このストレスに耐え切れず、もしうつ病にかかってしまったらどうすればいいのでしょうか。

この記事では、うつ病と診断された保育士が休職するまでの流れをまとめました。

すでにうつ病の症状が出ている場合はもちろん、普段からストレスを抱え気味の保育士さんもぜひ参考にしてみてください。

休職の流れを知ることで、少しでも心が軽くなるかもしれません。

うつ病と診断されたら?

うつ病と診断されたら、回復のためにはしっかり休養をとらなくてはなりません。

保育士は責任感が強く、まじめな性格の人が多いです。

無理して仕事を続ければうつ病が治るどころか、さらに悪化してしまう可能性があります。

保育士がうつ病になり休養を必要としている場合、まず休職するか退職するかを決めることになります。

ストレスの多い職場はいっそ思い切って退職してしまいたいと思うかもしれません。

しかし休職を選択すれば、休んでいる間も保育園との雇用関係を持続させることができます。症状が良くなればそのまま保育園に復帰できるので、経済的な不安、転職活動の必要性がなくなります。

最終的には休職か退職かの選択は園側の判断にゆだねられる部分がありますが、人手不足の保育園では代わりの保育士を見つけるのが難しいなどの理由から、休職を勧められることもあります。

なお、休職制度があるにもかかわらず、休職の申し出を園側が断って解雇されそうなときには、労働問題を扱っている弁護士に相談することをお勧めします。

うつ病と診断された保育士さんが取るべき休職の流れ

もしうつ病と判断された場合、休職までの流れはどのようになるでしょうか。手順を具体的に見てみましょう。

<1>医師の診断書の取得

うつ病というのは体の病気とは違い外見にあまり変化が見られないため、「気分の問題」として軽く見られてしまうことがあります。

園側にうつ病であること、休養の必要があることをしっかり理解してもらうためには、客観的な証拠が欠かせません。

そこで重要になるのが医師の診断書です。

「うつ病で〇ヶ月の休養が必要である」と書かれた診断書を提出することで、実際に休職が必要な状態まで追い込まれていることを証明できます。

<2>主任、園長への相談

医師の診断書を手に入れたら、上司に事情を説明して休職したいという希望を伝えましょう。

ただ休職制度を設けることは義務ではありませんので、就業規則で休職が認められているのかどうかを先に確認しておくとよいですね。

園長に直に相談しにくい場合は先に主任に相談をして、園長と話す機会を設けてもらう方法をとってもよいでしょう。

<3>休職期間や有給使用などの決定

休職が認められたら、具体的な休職期間を決定します。

休養がどのぐらい必要なのかはかかりつけの医師の判断に従ってください。

また、大抵の場合休職期間中は給料が支払われません。

もし休んでいる場合も給料が出る有給休暇が残っているなら、先にこちらを使って休養をとる方法もあります。

もちろん、休職明けにまた調子が悪くなった時の保険として有休をとっておくのも良いですね。

<4>傷病手当金申請

無事休職が認められたら、次は休職中の生活費を確保しましょう。

一般的に休職中は職場から給料をもらうことはできませんが、健康保険(国民健康保険を除く)に加入しているなら傷病手当金を受け取ることができます。

傷病手当金では1日当たりの給料の約2/3を最長で1年6か月間受け取ることができます。

ただし、傷病手当金は事後申請が基本です。

例えば、5月に休職した分の手当金をもらう場合、6月以降にしか申請ができません。

手当金を1か月単位で確実に受給するため、長期の休職であっても、通常1ヶ月ごとに申請を行います。

ただし申請期間については各健保で別途定められている場合があるので、ちゃんと確認しておきましょう。

また申請して手当金がもらえるまでだいたい2週間、長くて3か月程度かかることがあります。

手当金が下りるまでの期間生活が困窮しないように、貯金を取り崩す、実家に帰るなど計画を立ててください。

<5>休職

ここでは、無事休職出来た場合、休職期間をどのように過ごしたらよいのかご紹介します。

旅行に行っても良い?

うつ病はエネルギーが枯渇している状態なので、旅行に行くことが気分転換にはならず、かえって疲弊してしまう可能性が高いです。

できるだけ体や心を休ませるためにも、旅行はできるだけいかない方が良いでしょう。

もし自分にとってプラスになると感じている場合でも、主治医に相談してから出発しましょう。

また、休職中の旅行は職場の同僚への心証が悪くなるという面もあります。

うつ病で休職中の従業員が旅行に行ったからと言って、解雇されるわけではありません。

しかし休職中の人間が旅行に行っているのが同僚にばれれば、「仕事を休んで遊んでいる」「ずるい」と思われてしまうはずです。

仮に旅行に行くならブログやSNSへの書き込みは止め、人目につかないように配慮した方が無難です。

アルバイトや在宅ワークをしても良い?

うつ病から復帰するためのリハビリとしてアルバイトや在宅ワークをしたいという場合もあるでしょう。

しかし、休職期間は心を休めてうつ病の治療に専念することが求められます。

また、雇用関係の続いている保育園以外で仕事をするのは「副業」とみなされる可能性が高いです。

園が副業を認めているかどうかという問題も出てきます。

アルバイトや在宅ワークをする場合は、まず主治医と園に相談し、双方から許可がおりたときのみ取り組むようにしましょう。

休職期間中の退職は可能?

休職扱いにしてもらったにもかかわらず、やはり退職したくなることもあるかもしれません。そんな時は、退職届を提出すれば退職することができます。

本来は手渡しすべき退職届ですが、うつ病で休職中の場合は職場に行くのもつらいかもしれません。

そんな時は電話やメールで退職の意思を伝え、郵送で退職届を提出することもできます。

休職することは全然おかしい事ではない!

忙しい職場をうつ病で休職することには抵抗があるかもしれません。

しかし、体の具合が悪かったら仕事を休むのが当たり前なように、うつ病になって休職をすることは全くおかしいことではありません。

追い込まれて職場復帰が不可能になる前に、休職してゆっくり心を休めましょう。