保育士の転職活動の流れ|準備、内定・退職までのチェックリスト

保育士が転職をしたいと考える理由はさまざまです。

保育士を取り巻く労働環境を見ると低賃金、職員間の人間関係の難しさ、モンスターペアレントと呼ばれる保護者の対応、無給の時間外労働など、多かれ少なかれ問題を抱えています。

それらが原因となり今の職場でずっと働いていくべきか、より良い職場を探すべきか迷うことにつながり、転職をしたいという考えに至るのです。

また仕事をしていくうちに自分なりの保育観を持つようになります。

そうすると「自分の理想の保育」に近い職場で働きたいと感じたり、保育士としてよりキャリアアップしたい、新規園の立ち上げの経験をしたい等の前向きな理由で転職を考えることもあります。

そのほかに引越しや家庭の事情などやむを得ない場合で転職せざるを得ないこともあります。

しかし、いざ転職するとなると何から手をつけて良いのかわからないといった声も多く聞かれます。

そこでここでは保育士特有の転職活動についてや流れを段階的に分かりやすくまとめました。

保育士の一般的な転職の流れ

保育士の一般的な転職の流れは、基本的にほかの業種の転職の流れと大きな差はありません。

ただし求人を探すのに適した時期や面接のポイントなど、保育士求人の特有の注意点があります。

とくに仕事をしながら求人を探す人にとってはいかに段取りよく活動するかは重要なポイントになっていきます。

ここでは転職までの手順を8つの段階に順を追って確認していきます。

STEP1:転職前の準備

転職するにあたって手当たり次第、新しい職場を探し始めるのはデメリットやリスクがあります。

スムーズに、段取りよく活動を進めるために、まずはしっかりとした準備が必要です。

まずはじめに必要な準備は自己分析です。

自己分析といっても難しく考える必要はありません。

自分はなぜ転職をしたいのか、今の職場のどこが合わないのか、またはそこに就職を決めた良い部分とは何だったのか、まずは書き出してみます。

そうすることで新しい転職先に何を求めるのか、妥協できない点は何かがハッキリするので、転職活動中も自分の考えがブレずに、より自分に合った職場を探すことにつながっていきます。

こうした自己分析により自分の努力不足なだけという結果になったら、今の職場でもう少し経験を積んで行くことをおすすめします。

他の保育園に転職しても、同じ理由でつまずくことが多いからです。

逆に今の職場に行くのが辛くて体調を崩してしまいそうだ、不当な扱いを受けているといった場合には、相談しやすい上司に話し改善されないようなら、なるべく早く転職の行動に移るべきです。

3月退職をするなら9~10月から転職活動を開始するのがおすすめ!

転職活動をするときに大体で良いのでスケジュールを立てておくと、見通しが立ち、不安を軽減でき、落ち着いて転職活動ができます。

退職をいつにするかも重要なポイントです。

保育園では「年度」の切り替わりの3月に退職するのが一般的です。

もし3月の退職を目指すのであれば9~10月に転職活動をするのがおすすめです。

少し早いと感じますが、実際の次年度の求人の多くは秋頃から始まり、人気の高い園は早めに募集が終了してしまうことがあります。

また新規園の立ち上げに携わりたいという人は早めに希望を伝えオープニングスタッフに加えてもらうことも可能です。

更に12月以降は自園でも来年度に向けて人事を考え始めたり、行事も立て込んでくる頃です。

そうすると転職にエネルギーを注ぐことが大変になっていき、タイミングを逃しかねません。

以上のことから、働きながら転職活動をする人が3月に退職を目指すのであれば半年ほど前からスタートするのがお勧めです。

STEP2:求人探し

自己分析、スケジュール、転職活動のスタートの時期を確認したら、いよいよ求人を探します。

求人探しの方法は自分の足で歩いて保育園を探す、知り合いに紹介してもらう、ハローワークへ行く等の方法がありますが、保育士求人では保育士専用の求人サイトを使うのが一般的です。

求人サイトでは働きたい地域、雇用形態、月給のほか年間休日数、土日休みなど、様々な条件を入れて保育園を絞ることができます。

保育士専用の求人サイトは複数あり、内容も充実しています。

求人サイトによって様々な特色があるので自分に合ったサイトを利用するのが良いですが、登録が無料のものが多いので、複数登録しておくことをおすすめします。

中には専属のコンサルタントがついてくれ、客観的に求人探しをサポートしてくれるサイトもあります。

求人が多く出るのは10月から1月の間

翌年の4月に向けて保育士求人が多く出るのは10月くらいから1月の間です。

現在働いている人が3月の退職に向けて、辞めるという意向を園に伝えている頃なのです。

また新規園の準備は1年ほど前から進められ、大体秋ごろには建物の中が完成する目処が立っていきます。

そうなると今度は採用活動に注力するようになるので、既存の園ばかりではなく新園の募集も本格的に始まります。

以上のことから秋から1月の間が求人数が一番多く選びやすいと言えます。

余裕を持って進めていくことで、転職活動の初めに書き出した自分なりの条件と照らし合わせながら、より自分の理想に近い職場をじっくり選ぶことができます。

STEP3:求人への応募

希望の求人が見つかったら応募の段階に進みます。

自分自身で求人を探した場合は、応募に何が必要かをHPや実際に電話をかけて採用の担当者(園長等)に確認をしてそれに従い、応募を行います。

転職サイトや転職エージェントを利用した場合は、担当者が応募に必要なものを教えてくれることがあるのでお任せします。

応募の段階で必要なものは園によって違いますが大体以下のとおりです。

  • 履歴書
  • 職務経歴書
  • 保育士証のコピー

これらを園に郵送するパターンが多いです。

最近では保育士証は不正がないよう原本の提示を求められることもあるので、実家に置いてあるなどの理由でコピーしか手元にない場合は、面接までに原本を手元に用意しておきます。

職務経歴書は書いたことがないことがあるかもしれませんが、インターネットに書き方が載っていたり、転職エージェントを利用した場合は書き方を教えてくれます。

STEP4:書類審査

大体の園はまずは書類審査を行います。

STEP3で送付した履歴書、職務経歴書を見ながら進めていきますので、手書きの場合は丁寧な字で、PCの場合は誤字・脱字のないように確認をしてから提出するように心がけます。

履歴書の写真の貼り忘れなどにも注意します。

できれば現在働いている保育園での経験を踏まえて、志望動機や自己PRを記載すると好印象です。

逆にどこにでも当てはまりそうな志望動機や仕事とは関係のない内容、例えば

「福利厚生がしっかりしているから」等は良くない印象を与えてしまうので避けたほうが無難です。

STEP5:面接

書類審査が合格になると、いよいよ面接に進みます。

大体が1次面接で終わりますが、1次面接は本部で行い2次面接は実際配属の園で行うこともあります。

面接の日時を調整し、指定された場所に面接を受けに行きます。

必要な場合は現在働いている職場に休みをもらうなど、自分で調整を行います。

リクルートスーツである必要はないところがほとんどですが、ジャケットを着用する等、面接に適した服装にします。

面接ではこれまでの保育経験や知識などを重視されます。

それと同じくらい人柄や現職の職員と上手くコミュニケーションを取れるかなども見られているので基本的なマナーは守り、にこやかな表情で受け応えすることが大切です。

また何歳児を担当したいかなども聞かれます。

理想の通りには行かないかもしれませんが、希望を伝えるチャンスなので、もし担当したいクラスがあれば伝えておきます。

STEP6:内定

面接を終えると合否の結果が通知されます。

状況によって差はありますが翌日~1週間以内には結果が分かることが多いです。

合格すると内定ということですので、このまま雇用契約へ進んでいきます。

その際には再度、雇用の条件なども確認しておきます。

雇用契約の際は日程を決めるのと同時に、印鑑や通帳のコピー等、契約に必要なものがいくつかあるので担当者に聞いて忘れ物がないようにします。

STEP7:現在の職場を退職

内定が決まったら、または時間に余裕があるようなら雇用契約が無事に済んだら、現在の職場に退職を申し出ます。

転職を考える多くの人は円満退職を考えます。

そのためには職場にかける迷惑を最小限に抑えることを心がけます。

就業規則に退職を申し出なければならない時期が記してありますので、少なくてもそこに記載されてある期間より前に上司(または園長)に退職を申し出ます。

大体30日前とされていることが多いですが、引き継ぎなど余裕を持って行えるようになるべく早く伝えます。

退職に必要な書類なども確認し、しばらくは印鑑を職場に持っていくと、必要な時にすぐに捺印することができます。

周りの職員や保護者に自分がいつ退職するかについては、その時の状況を踏まえて上司(園長)が決定するのでそれに従います。

STEP8:新しい職場に入職

すべてのステップを終えると、いよいよ新しい職場での勤務が始まります。

保育園ではシフト制のところが多いので新しい職場に迷惑をかけないように事前にしっかりと時間の確認をします。

中には服装の細かい指定がある保育園もあります。

指定のエプロンを支給されると思っていたら自分で用意しなければならなかったなんてことのないように気をつけます。

当たり前のことですが、初めて会う同僚、保護者、子どもたちには、元気に明るく挨拶をし良い印象を持ってもらうことが大切です。

転職にかかる期間はおよそ平均3ヶ月程度、年度内

保育士の転職にかかる期間は始める時期にもよりますが3ヶ月程度とされています。

ほかの業種を見ても3ヶ月以内であることが多く、そんなに大差はありませんが、やはり区切りは年度ということになりますので、採用活動も年度を意識して行われます。

仕事をしながらだとお互いの予定が合わずスケジューリングに時間がかかりやすくなっています。

余裕を持って進めていくことが大切です。

また初めての転職活動を一人で行った場合では履歴書を作ったり、膨大な求人情報をひとつひとつ探すことで時間がかかってしまいます。

現在の仕事に支障をきたさないために、またモチベーションを保つためにも、転職期間はなるべく年度内に、短く終われるようにするべきだと言えます。

保育士専門転職サイトを活用するとより転職がスムーズに!

1人で転職活動を進めていると、思ったよりも時間がかかってしまうことがあります。

なるべく短期間でより良い職場を見つけるためには、保育士専用の転職サイトを使うことをおすすめします。

転職サイトに登録すると、膨大な求人の中から自分の希望する条件に絞って保育園を探すことができるだけでなく、専属のコンサルタントがついてくれることが多く、面接の日程の調整を代わりに行ってくれるなど、無駄のないスケジュールで転職活動ができスムーズです。

また転職の理由や希望の条件について細かいニュアンスまで伝えることができ、より希望に沿った職場を探してもらうことができます。

そして面接を受け合格したけれど思っていたのと違うので断りたいという場合、言いづらいことも代わりに言ってくれる、といったことも利点としてあげられます。

何より不安なことが多い転職活動を一緒に進めてくれるプロがついてくれるという心強さが大きなメリットと言えます。

転職サイトによって強みとなるところが違うので、複数のサイトを活用することで、よりスムーズに転職活動を進めることができます。